感情が死んでも人は死ぬ|第2回 日本認知症の人の緩和ケア学会学術集会シンポジウム(4月26日 14:30-16:50)

「感情が死んでも人は死ぬ」とは、教育講演を行なった恩蔵絢子さんの言葉。

講演とシンポジウムの問いは「身体拘束はなくせるか」。

みんながこの言葉を持ち帰ることができれば、今日の教育講演とシンポジウムは成功なんじゃないか。そのくらいに重い一言だった。

身体が思うように動かせない。それだけではなく、縛られてしまう。そうする理由はいろいろあるんだろうけど、そこから抜け出せないとわかったら、それを受け入れるしかないと分かったら、感情を殺すしかない。でもそれは人として死んでしまうこと。

自身のお母様が認知症を患い、その後入院。それらの経験をもとに恩蔵さんがおっしゃった言葉はあまりにも重い。

生きているとはどういうことなのか。どうなったら人は死ぬのか。

脳科学というバックグラウンドがあるからこその重い一言でした。

学会内容は下記。

行動制限から考える認知症の人の人権と緩和ケア

本企画は、認知症のある方に対する「行動制限」に焦点を当て、身体拘束を含むさまざまな制限が、本人の尊厳や生活の質、そして緩和ケアのあり方にどのような影響を及ぼすのかを考えるものです。教育講演では、介護経験をもつ脳科学者の視点から、面会制限や身体拘束が感情や認知機能に与える影響を学びます。続くシンポジウムでは、医療現場の実践や文化的背景を踏まえ、身体拘束に頼らない環境づくりとケアの可能性を多角的に探ります。

■ 教育講演【40分】

恩蔵 絢子 氏(脳科学者/東京大学大学院総合文化研究科 特任研究員)

「面会制限や身体拘束が認知症の人の緩和ケアに及ぼす影響:認知症の母を介護し看取った脳科学者の視点から」

■ シンポジウム

「身体拘束はなくせるか? ~新しい認知症観から考える環境づくりとケア実践~」

  • シンポジスト

磯野 真穂 氏(医療人類学者/東京科学大学)【20分】

「身体拘束は組織そのものの姿 ~文化人類学の立場から~」

和泉 美里 氏(金沢大学附属病院 看護師長)【20分】

「縛らない看護を支える誇りと、家族としての無力感 ~2つの立場の体験から~」

金子 一明 氏(市立大町総合病院 医師)【20分】

「リスクと技術から考える身体拘束廃止に向けたチーム活動 ~医師の立場から~」

– 看語(市立大町総合病院)

岡本 紀子 氏(高知県立幡多けんみん病院 認知症看護特定認定看護師)【20分】

「急性期病院における身体拘束最小化への挑戦と組織文化の転換 ~看護師の立場から~」

  • コメンテーター

長尾 能雅 氏(名古屋大学医学部附属病院 患者安全推進部 教授)

大会サイトはこちら

開催場所 / 掲載媒体:日本認知症の人の緩和ケア学会/オンライン

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