宇野重規/波(10月号)
社会が壊れるその前に メアリ・ダグラスの人類学
単著・共著
- 著者
- 磯野 真穂
- Label
- 新潮選書
- ISBN
- 978-4-10-603953-9
- 判型・ページ
- 224
- 定価
- 1980円
- Release
- 2026
- 担当編集者
- 三辺直太
作品紹介
象徴の力が働く時、人は論理ではなく情動により動く――。
私たちは宗教や儀式の束縛から逃れ、自由で優しい社会を築いてきた。それなのに、なぜ強い不全感や孤独感に襲われ、終わりのない自己研鑽や社会変革に駆り立てられるのか。どうして推し活やセカイ系に心を奪われるのか。人類学の古典を手がかりに、「象徴」に巻き込まれる現代人の姿を考察し、社会の命を守る視座を示す。
書評・メディア紹介
本書の冒頭には、「善き社会を作りたいのなら、自らがどのような象徴に巻き込まれているかを内省しよう」というドキリとさせられる言葉がある。私たちは論理的に自己を認識し、社会を論じているつもりで、実は自分を真に動かす象徴に無自覚なのかもしれない。善き社会を作るためには、自分自身の象徴を読み解き、使いこなさなければならない。「社会が壊れるその前に、私たちの知性を使っていこう」という著者の訴えが重い
診断名がわかってなんとなくほっとした。 人類学者、磯野真穂の新著『社会が壊れるその前に』を読んでそう感じた(中略) ここ数年の政治状況を見ていて、極右と極左が、思想としては本来最も相容れない立場でありながら、その振る舞いにおいて似通っていることに、なんともいえない気持ちの悪さを感じていた。この状況に対して、磯野を経由して提示されたメアリ・ダグラスからの診断名は「社会の強いグリッド化によるミレニアリズムとカーゴカルトの症状」だ。
中嶋愛/WIRED
